外資系ビジネスマンが斬る!日本のおかしなニュース

外資系企業に勤めるビジネスマンがニュースを批判しながら読む斜に構えたニュース解説ブログ

天下りはなぜいけないのか?

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いろいろな天下り

要するに最初に天下った文科省OBは「働きが悪い」ので、別の「よく働く人物」にすげ替えてくれとの依頼があったというわけだ。

天下りであっても無能は評価されないらしい。どこに行っても実力だけは腐らない。実力をつけておくに限る。

天下りのリアルな事情が書いてある点でいえばこのニュースは面白い。本当かどうかは知らないが。

なぜ天下りがいけないのか

想像に難くないが、税金をもらうために天下りを受け入れている例があるらしい。これは確かによろしくない。

しかし、天下りがいけない客観的な理由は1つしかなく、単に「国家公務員法という法律で禁止されているから」である。それ以上でもそれ以下でもない。

天下りは禁止されるべきなのか

天下りによる法律違反を防ぐためには、天下りを合法化するのが一番。国のために安い給料で馬車馬のように働いてるんだから、老後くらいいい思いをしてもいいんじゃないの?

多くの国民は、霞が関と宿舎の間で24時間体制のピストンバスがあることや、最長40連勤して失神した官僚のエピソードなんかを聞いたことがないんだろう。

外資系企業などでは、自分たちの何分の1かの給与で同じくらいの労働時間である官僚に対して、敬意を払いつつも憐れむ声が多いからそういった話が耳に入る。

東芝が債務超過寸前 債務超過はいけないのか

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債務超過って何なの?悪いの?

今回原発事業の損失が7000億円を超える見通しとなったことで、期末となる17年3月末時点の最終利益も3900億円の赤字になる見込みだ。資本増強ができなければ、株主資本も1500億円の債務超過となる。

会社が持っている全財産が「資産」、この資産のうち他人に帰属するものが「負債」、自社に帰属するものが「自己資本」である。

債務超過は、「資産」を「負債」が上回った状態のこと。つまり全財産よりも他人からの借り物が多くなっている状態。だから全資産を没収されても文句は言えない。

実際、負債が増えすぎたら経営権を差し押さえるという契約が銀行との間で交わされていることも多い。

資本を増強すれば回避できるの?

資本を増強ってのは、自分でお金を稼いで「自己資本」を増やすという意味。全財産が変わらなくても、「負債」を返済できるようになるから債務超過にはならない。

自己資本を増やす方法は、単に利益を上げる方法のほかに、株式を発行して資金調達をする方法がある。

なぜ東芝は株式を発行しないのか

不正会計の制裁として、株式の発行を禁止されているから。不正会計をしてなきゃ株式を発行できたから債務超過を防げた可能性が高い。要するに自業自得。

仕方ないから利益を上げるしかない。商品を売って稼ぐか、資産を買い取ってもらうかの二択。

半導体新会社の株式の売却は20%未満とする方針を示してきたが、東芝の綱川智社長は14日の記者会見で「過半の維持にはこだわらない。すべての可能性があり得る」と述べ、全株の売却も選択肢とする考えを示した。

要するに子会社を売って得たお金で「自己資本」を増強したい。東芝半導体事業が1兆円だとしたら、20%売れば2,000億円、50%売れば5,000億円、100%売れば1兆円。

全売却も考えてるというのは、裏を返せば、50%や60%の売却では債務超過を防げないかもしれないと言っているようなもの。つまりまだ何千億も赤字になる可能性があるということ。